安全に操作するための基本知識
作業者は必ず安全な環境を確保したうえで行う必要があります。
それぞれやってはいけないことや注意事項をご覧ください。
ボール盤についての注意事項
- ボール盤上部の速度調整用のベルトが回っているときに直接触らない。
- 取り付けるドリルがまっすぐになっているかを確認する(ドリルを取り付けるチャックがちゃんとしまっているか確認する方法を実践する)
- 軍手を付けた状態で加工しない。素手で作業をするか手袋をつけて作業する場合は革手袋またはゴム手袋を着用する(基本は素手が望ましいが、事情がある場合はその限りではない)
- 加工物を素手でおさえずにバイス(固定具)で固定する
- 加工物が回転してしまったまたは食いついた場合は加工物には触らず電源を落とす
- 簡単に使えるが、危険性を伴う
- ドリルの径が上がるにつれて危険
- 送り速度をゆっくりにするとドリルが引っ掛かりやすくなる
- ほかの作業をするときは必ず電源を切る
- 作業中の人にはいきなり声をかけない、または作業が終わるまで待つ
- キャスター(台車)の車輪を固定する
- ドリルにできるだけ指を近づけない
- ベルトのスピードを確認する
- 銅など熱を持つ素材はバイスに挟んで加工する
- 品物をしっかり持つ
- 材質によって回転数を変える
- 物の大きさによって固定するかしないか判断する(ベークは手でおさえられるが、小さいものは持っていかれる)
よくあるトラブルと対処法
ドリルが折れた
主な原因
- ドリルの中心軸と空ける対象物のポンチ穴がズレた状態で押した
→切削前に軸のズレの確認をする - 切削油が不適切または使用されていない場合、摩耗と破損が生じる
→ドリルの先端と品物に適切な切削油をつける - ドリルの切れ味が悪い状態で穴を空けた
→ドリルを交換するまたは研ぐ - ベルトが切れた
→すぐに電源を切ってベルトをつけなおす、動作前にベルトに異常がないか確認する - 穴あけ途中に品物が巻き込まれた
→品物から手を放してすぐに電源を切る、品物をきちんと固定する - ドリルの回転が止まる
→刃の状態が悪い、強く押し当てすぎる - 穴あけが進まない
→刃の状態が悪い - 切子が絡みつく
→押し続けず、定期的に力の緩急をつけるまたは、定期的に油を注入 - 正しい直径が出ない
→正しいチャックの取り付けが出来ていない、定期的に掃除する - モーターに異音が出る
→作業を中断し、メーカーまたは管理者に報告する
定期的なメンテナンスと点検
- 清掃
毎回の使用後、ドリルやテーブル上の金属くずや油をきれいに拭き取ります。 - ベルトの点検・交換
モーターからの動力を伝達するベルトの劣化や弛みを確認します。
必要に応じてベルトを交換します。 - ベアリングの点検
異音や振動が発生していないか、定期的に確認します。
必要に応じてベアリングの交換を行います。 - 電気系統の点検
配線やコネクタ、スイッチの劣化、損傷を確認します。
必要に応じて部品の交換や修理を行います。 - 部品の取り付け状態の確認
ドリルチャックやボール盤のテーブルの取り付けがしっかりと行われているか確認します。
緩んでいる部分は、適切に締め付けます。 - 動作確認
メンテナンス後は、全ての動作を確認し、異常がないかをチェックします。
メンテナンスを行う際は、必ず電源を切り、機械が動作しない状態にしてから作業を行うことが大切です。