工具の使い方
色々な工具たち
前ページで紹介した工具たち以外にも様々な種類の工具があります。
すべては紹介できないので自社でよく使っている工具たちをご紹介します。
1.ハンマー
ハンマーとは、釘を打ち込んだり、ものを叩いたり、金属などを変形させたりする道具です。
語源は、英語のHammer(ハンマー)です。日本語では用途や素材などによって、槌(つち)、金鎚(かなづち)、とも呼ばれます。
例えば、先端の打撃部分が木製のものは槌(つち)金属製のものは鎚(つち)と明確に漢字で区別されます。
釘を打ち込むときは金属製のハンマーを選びましょう。木製や樹脂製、ゴム製で打ち込むと先端の打撃部分が損傷してしまいます。
一方で、部品の分解を行う際は樹脂製かゴム製のハンマーを選びましょう。
2.やすり
金属や木材などの細かな部分を研削、研磨するための手動工具が鑢(やすり)です。
DIYなどで使用するやすりには、紙やすり(サンドペーパー)などもありますが、細かな切削や、材料を大きく削る際には金属やすりの方が適しています。
金属やすりは、鉄などの金属の表面にいくつもの細かな刃がついた工具で、この刃を加工物に押し付けてこすることで素材の角や表面を滑らかにしたり、不要な部分を削り落としたりできます。やすりには様々な種類や形状があり、また刃の種類や、その目の粗さも豊富です。
主に用途によって鉄工やすり、ダイヤモンドやすりなどに分かれています。表面に、溝やデコボコの刃が刻まれた金属やすりの見た目は、どれも一見同じように見えますが、加工対象となる素材によって違いがあり、またどのような加工や仕上がりにしたいかによっても、使用するやすりが変わってきます。
3.ポンチ
ポンチにはいくつか種類があり、ポンチ(センターポンチ)、ピンポンチや穴あけポンチなどがあります。
ポンチ(センターポンチ)はドリルで穴を開けようとする場合に、穴の中心を決めることとドリルの先端が逃げないようにマーキングするための工具のことである。マーキングするため、先端が鉛筆の芯の先のように円錐形になっており、硬度の高い材質を用いている。センターポンチを使う際に、過剰な力で叩くと、目印の周囲に不要な突起や窪みができてしまうので注意が必要です。
ピンポンチは、ボルトやピンを取り外すときによく用いられるポンチです。細くなっている先端形状は、リベットやピンを穴から完全に取り出したいときに適した形状になっています。
4.ボックスドライバー(ナットドライバー)
ボックスドライバーとは、ドライバーの先端に六角穴のボックスが付いているドライバーのことです。
ナットを締めたり緩めたりするのに使います。ナットを外す際に使われるため、ナットドライバーとも呼ばれます。
スパナと違い、ドライバーとして回して使うため、狭い場所でも使えるのが特徴です。
ボックス部分は、ドライバーに固定されているタイプと、脱着可能なタイプがあります。
また、穴が深く突き出たボルトに対しても使えるディープタイプのボックスドライバーもあります。
ボックスドライバーは、プラスやマイナスのドライバーと同様にグリップを握りこみ、グリップを回して使います。
回すときに、しっかりとボックスがナットにかかっていることを確認しておかないと、ナットがなめてしまうので注意が必要です。
回転方向にのみ力をかけるのではなく、ナット側に押し込みながら回すと、ナットをなめさせることが減ります。
あまりにネジが固くて緩まない場合は、スパナで少し緩めてからボックスドライバーを使うと安全に回せます。
5.トルクレンチ
トルクレンチとはボルトやナット等の部品をねじ規定のトルク値で締め付けたりするのに使われる作業用・測定用工具です。
ボルトやナットには締め付ける力が決まっており、正しく締め付けるための重要な工具です。
トルクレンチを使用して締め付ける際に加わる力は、「トルク値」といわれます。トルク値の単位はN・m(ニュートンメートル)です。
トルク値は以下の計算式で表します。
「トルク値=力×距離」計算式の「力」は物体に加わる力のことで、「距離」は回転して締め付ける中心地から機器を握る力点までの距離のことです。
6.ロッキングプライヤ
ロッキングプライヤは、対象物をくわえて固定が行えるプライヤです。
対象物を固定したままの状態で維持できるので、回したり、曲げたり、ねじったりと力のいる作業でも簡単になります。
7.スコヤ
スコヤとはLの形で内外の角度が正確な直角になっている道具です。
直角の測定、寸法測定に主に使用します。
スコヤにはL型の完全スコヤ(台付スコヤ/平型スコヤ)以外にも、止型スコヤ、プロトラクターなどがあります。
似たような工具にさしがねというものもあるがこれらの違いはどちらも角度は90°に作られているが、完全スコヤは直角の精度が高く作られており、外側(外角直角)でも内側(内角直角)でも正確測定することが可能です。